最強決定戦なのに“勝ち残り3名”を外す暴挙!? 松本人志『ドキュメンタル2』の期待と不安

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 26日、Amazonプライム・ビデオで『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル シーズン2』(毎週水曜日配信/全5回)の第1回が公開された。

 昨年『シーズン1』が4回にわたって配信され、話題を呼んだ同番組。お笑い芸人10人を密室に閉じ込め、制限時間6時間の中で“笑わせ合い”を行うというもの。主催者の松本人志が「テレビの地上波ではできない笑い」を標榜し、ネット配信ならではの内容でお笑いファンを喜ばせた。参加芸人はそれぞれ100万円を持ち寄り、優勝者には1,000万円の賞金が与えられる。

 しかし、その評価は芳しいものばかりではなかった。6時間の制限時間を「笑わずに生き残った者」が勝者となるため、積極的に周囲に絡んでいった芸人が次々に脱落。最終的には、全編にわたって比較的目立った動きを見せなかった天竺鼠・川原克己、マテンロウ・アントニー、とろサーモン・久保田和靖が生き残り、そのまま時間切れ。優勝者なしという、すっきりしない幕切れとなり、少なからず批判の声が上がっていた。

 そうした批判は松本や運営側にも届いていたのだろう。『シーズン2』では、大幅なルール変更が行われている。

■「時間切れを待っていては勝てない」

『シーズン2』における、もっとも大きなルール変更は「優勝者なし」を出さない、ということだろう。制限時間を過ぎて複数の芸人が残っていた場合、ほかの芸人を笑わせたことで得る「ポイント」によって勝敗を決し、必ず優勝者を決めることになった。これにより、「時間切れを待っていては勝てない」という状況が生まれ、より「公平性」を求める視聴者のフラストレーションが軽減されることは間違いないだろう。松本はこのルール変更について、会見で「中盤ぐらいが一番ピークを迎えちゃうので、後半戦はどういうふうにしたらもっとエキサイティングにしていけるか」を検討したと語っている。

 また、『シーズン1』では「優勝賞金1,000万」を謳いつつ、各芸人が100万円を持ち寄っていたため、実際には「賞金900万円」という状態だった。今回はこれに、松本が自腹で100万円を追加。優勝者は持参した100万円に加え、きっちり1,000万円を持って帰ることができることになった。

 また前回配信時には事前に告知されておらず、視聴者は「笑えば一発退場」だと思って見ていたために、いささか興をそぐ形となった「イエローカード制」は、今回も採用。場合によっては一発レッド即退場もありえるが、基本的にはイエロー2枚で退場。また、イエローに満たない笑いにオレンジカードで警告を与えるルールは前回から引き継がれる。

■前回の“勝ち残り”3人が消えた……注目のマッチアップは?

 今回も参加芸人は10人。そのメンバーは後述するが、数人が引き続き参加する中、勝ち残りの3名となった川原、アントニー、久保田の名前はなかった。厳密な“最強決定戦”であれば当然参加させてしかるべきだが、ルール変更を含め、より「見やすさ」「わかりやすさ」を求めた結果に見える。

 念のため付記しておくが、この3人は前回、決してただ黙って時間切れを待っていたわけではない。川原は開始早々の自己紹介で「オール阪神・巨人の巨人です。阪神くん見てるかー?」とブチかまし、あまりに早く全員が笑ってしまったためにノーカウントになるほどの先制パンチを放っている。久保田は「ピコ太郎の似てないモノマネ」で野性爆弾・くっきーを見事に葬り、アントニーは「子どもの頃の家族写真」で、終盤のMVPともいえる笑いをさらって見せた。あくまで、番組の演出プランとの兼ね合いということだと思われる。

・宮川大輔
・FUJIWARA・藤本敏史
・ジミー大西

 前回から引き続き参加となったのは、上記3名。いずれも前回、序盤から積極的に仕掛けていった芸人である。

 前回、宮川は中盤で突如「アナリンピック」という“アナルを素早く見せる大会”を開催。それが着火点となり、大量の脱落者を出す流れを作るとともに、ネット配信ならではの番組の魅力を爆発させた(尻にティッシュが付いていたという奇跡のオマケも)。

 フジモンとジミーちゃんは、共に停滞を嫌い、積極的に周囲を巻き込むタイプ。番組をこう着させないメンバーとして信頼を得たということだろう。前回はジミーちゃんが最初に脱落し、フジモンが最後の4人まで残ったのが印象的だった。

 ちなみに前回も今回も、芸歴はジミーちゃんを除けばフジモンがもっとも先輩となる。参加者全員がよしもと勢だった前回は、そうした力関係も微妙に影響していたように見えた。

・平成ノブシコブシ・吉村崇
・ダイアン・津田篤宏
・ジャングルポケット・斉藤慎二
・森三中・大島美幸

 今回、初参加のよしもと芸人は上記4名。松本をして「浅はかな笑い」「素人芸」と評された吉村と、過去に『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京系)で「自分たちの単独ライブの前説をした芸人さえ、そのライブを見ないで帰る」と明かしたほど“芸人ウケ”の悪い斉藤。この2人のキャスティングは、前回の川原、久保田、くっきーといった、いわゆる“玄人好みの天才”枠とは対照的に見える。

 ダイアン・津田は関東では馴染みが薄いが、関西ローカルでは「津田の家に行きたいと迫る」という企画だけで30分番組ができてしまうほどのイジラレ芸人。芸歴は吉村と同期にあたるが、普段カラミのない吉村のウザさが津田に向けられれば、新鮮なリアクションが見られそうだ。

 大島は大会を通じて、初の女性参加者。松本も「いざとなればフルヌードになれる」という強みを紹介していたが、Amazonプライムがどこまで映せるかにも興味をそそられる。また大島は東京NSCで吉村の1期先輩という関係性であり、過去にはテレビ番組で吉村に理不尽なマジギレからマジビンタを連発し、吉村がタジタジになるパターンを披露している。大島の容赦のないビンタが周囲にストレスを振りまく吉村を襲えば、爆笑を誘う可能性もありそうだ。

・バナナマン・日村勇紀
・バイきんぐ・小峠英二
・アンジャッシュ・児嶋一哉

 今回は非よしもと事務所からも3名が参加。3名ともフジモンや宮川とはテレビのバラエティ番組で何度も顔を合わせているはずだが、当然、両名のイジリもゴールデンとは違ったものになるだろう。『ドキュメンタル』の場で、どういったカラミになるのか想像しずづらいところ。

 松本は日村を「相当な強者」「有段者」「優勝候補」と高く評価するが、よしもと勢のチームプレーによってドロドロの泥仕合に引きずり込まれると、生来の品の良さ、性格の優しさが不利に働くかもしれない。

 小峠はもともと、バイきんぐでは作・演出を担当して自らツッコむ司令塔だが、最近では自らに向けられた理不尽にキレ返す役割がほとんど。直接攻撃されたときのディフェンスには強みを発揮しそうだが、周囲でおもしろいことが起こっているときや、前回の「アナリンピック」のような大きな流れに横から参加せざるを得なくなったときのリアクションは未知数だ。

 そして、もっとも読めないのが児嶋である。今回も開幕ブザー前に、森三中・大島の話題に対して「児嶋だよ!」と返す天然ぶりは健在。芸歴としてはジミーちゃん、フジモン、宮川に次ぐ先輩となるが、先輩扱いする芸人は当然皆無。後輩からのイジリに「先輩だぞ!」と返しても、それで終わらず、追撃されて圧力をかけられるケースがあれば、大爆発を起こすかもしれない。また、児嶋と吉村には『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「仲直りフレンドパーク」で見られた確執も尾を引いているかもしれない(尾を引いていてほしい)。

 さらに、普段ほとんどカラミがないと思われる津田と児嶋の関係にも注目したい。東西きっての「なんか変な間でキレてくるバカ」同士が、どんな化学変化をもたらすか。相方の渡部建以上に児嶋の“すべて”を把握しているであろう日村の存在も、大きな影響を及ぼしそうだ。台風の目となるのは、意外にこの男ではないだろうか。

■いよいよ開幕、ジミーちゃんはあいかわらず

 この日公開された『シーズン2』第1話は、開幕ブザー直後にジミーちゃんがクラッカーを配りながらなぜか笑い出し、オレンジカードを受けたところまで。中途半端なおもしろメークで入場してきたジミーちゃんだが、今回も序盤から積極的に仕掛け、すぐに退場しそうだ。

 いずれにしろ、非よしもとから参加した3名は、これまであまり見せたことのない部分まで、深くえぐられることになるだろう。今回の『ドキュメンタル2』は、普段見ているテレビバラエティの“その先”を見せてくれそうだ。
(文=新越谷ノリヲ)


Source: 日刊サイゾー

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